進行論は勝率で議論してはいけない。
こんにちは、白です。
人狼ゲームをしていると、しばしば進行論の議論で熱くなることもあると思いますが、
その議論の進め方に一石を投じたかったのでこの記事を書きました。
進行議論の正しい組み立て方について。
「平均勝率で考える」現在の進行論の議論の組み立て方。
例図:12a猫の3-1盤面の進行による勝率変化(注:数値はでたらめな値です。)
現在よく見られる進行に関する議論の基準は、
「平均勝率が高い進行が正しい」というものです。
例えば、この種類の話の有名な所では「12a猫の3-1における進行」があります。
よく行われている議論では、
図のように、各進行の分岐やその発生率などを基に「平均の勝率」を算定することで、
各進行の優劣を決めるというやり方になります。
例えば、例図に基づいて言うのであれば、
『占いロラ、グレランよりもギドランの方が平均勝率が高いから正しらしい。』
という結論が形成されることになります。
現在の12a猫界隈でも、このように言う人が多いと思います。
一見すると、この議論の組み立て方は利に適っているように見えますが、
実は、この議論には致命的な欠陥があります。
次の章では、その欠陥が何であるのか指摘していこうと思います。
「進行が使えるタイミングを考える」本来あるべき進行論の議論の組み立て方。
例図2:12a猫の3-1盤面の進行による勝率分布(数値はでたらめな値です。)
私が考える、進行論議論のより良い組み立て方は、
「平均勝率」ではなく、
「勝率の分布がどのようになっているのか」を考えるやり方です。
例えば、
どのような状況のときに、その進行の期待勝率が最も高くなるのか考えるのも、
この方法の一つであると言えます。
具体例として、
例図2のような分布のときには、以下のことを考えます。
◆各進行が最も勝率が高くなるタイミングはいつなのか。
- 【占いロラ】は、初日に人狼が吊れたときに最も勝率が上振れする。
→占いCO者から狼を吊るせそうなときに、最も期待勝率が高くなる進行。
- 【グレラン】は、3日目時点での情報量が最も多くなる。
→初日に狼が吊れない場合は、最も村有利になる進行。
- 【ギドラン】は、グレランより情報量は減るが、内訳整理がしやすい/初日猫狩吊りのリスクが減るという点で安定する。
→初日に狼が吊れない場合かつ、村のPSに不安がある場合は最も安定する進行。
このように、
進行の平均勝率で、進行の優劣を決めてしまうだけではなく、
「この進行は、どのような時に使うのが最適なのか」を考えることが重要です。
既存の、平均勝率で進行の優劣を決めてしまうやり方では、
「その村に最も適した進行を採用することができない」
という罠に陥りやすく、この点が既存の議論方法による致命的な欠陥となります。
以上、
「この進行が最も良い」と鼻から決めてしまうのではなく、
「どのような時に進行が上振れ/下振れするのか」を考えることが、
進行論の議論を組み立てていく際には必要なのではないのか、というお話でした。
参考
参考例ですが、より詳細に当該進行について整理する場合は以下のようになります。
進行が上振れする タイミング |
進行が下振れする タイミング |
概評 | どのような時に使える進行か。 | |
---|---|---|---|---|
占いロラ | ・初日に人狼が吊れたとき (上振れ度:大) |
・初日に真占い師を吊ってしまったとき。 (下振れ度:大) |
・上振れも下振れも大きいため安定感は低い。 ・狂人が初日に吊れた場合は悪い展開ではない。 |
初日に占いCO者から人狼を吊るせる見込みがあるとき。 |
グレラン |
・初日に占いCO者から人狼が吊れる見込みがない場合、 |
・初日に狩猫が死んでしまったとき(猫の道連れ先が村の場合。) ・3日目時点での情報を村が整理しきれず混乱を招いたとき。 |
・上振れも下振れも中程度。 | 初日に占いCO者から人狼を吊るせる見込みはないが、村のPSにある程度期待が持てるとき。 |
ギドラン |
・初日に占いCO者から人狼が吊れる見込みがない場合、 |
・占い決め打ちに失敗したとき。 (下振れ度:小) |
・上振れも下振れも小さく安定感は大きい。 | 初日に占いCO者から人狼を吊るせる見込みがなく、かつ村のPSに不安を覚えるとき。 |
補足…ギドランは疑義事項があります。